お塩で減塩ってどういうこと?

塩は重要な栄養素

まず、これを話さなければなりません。「減塩」が流行していますが、「塩」自体が有害であるということではありません。これを理解してから「減塩」について進めていきます。

何より、塩は人間の体にとって無くてはならない成分です。ただし、摂り過ぎたりする傾向があるから「減塩」という言葉が生まれたりするのです。塩は不足しても体に大きな影響を与えるのです。このように、塩について基本的な知識を持っておいた方がいいのです。

塩は、「ナトリウム・Na」と「塩素・Cl」の化合物であり、「塩化ナトリウム・NaCl」と呼ばれている成分です。ナトリウムは、必須ミネラルのひとつであり、体液中には「塩化ナトリウム、重炭酸ナトリウム、リン酸ナトリウム」となって存在しています。

必須ミネラルとは、体内でいろいろな働きをする栄養素で、現在16種類(カルシウム・Ca、リン・P、カリウム・K、硫黄・S、塩素・Cl、ナトリウム・Na、マグネシウム・Mg、亜鉛・Zn、クロム・Cr、コバルト・Co、セレン・Se、鉄・Fe、銅・Cu、マンガン・Mn、モリブデン・Mo、ヨウ素・I)とされています。

ナトリウムは、成人体内の中に約100g存在していて、半分は細胞の外側の細胞外液に存在し、40%は骨、残り約10%は細胞の内側の細胞内液となっています。細胞外液とは、血液、リンパ液、胃液などです。ナトリウムは必須ミネラルとしていろいろな作用をします。